私の住んでいる町を始め志摩市には美味い寿司屋さんが多いように思う。それぞれ特色のある味を提供してくれているのも楽しみの一つだ。志摩町和具にも好きな店があり店を訪れるたび期待が膨らむ。新鮮で良質の魚と寿司屋とのかずとは相関があるのだろう。
私も良い魚と出会ったときは持ち帰って寿司にしたら美味いだろうと思ってしまう。今日は鯖のちらし寿司を作った。具の中にはmade in my farmの甘酢につけて置いた生姜、堀りたての牛蒡、人参そしてインゲンが他の具と一緒に入っている。母親はしめ鯖に対してとても用心深かったため子どもの頃からあまり食べさせてもらった記憶がない。その後いろんな所でこの寿司を食べる機会が増えていったが、お腹を壊したことなく今日に至っている。私の知人にしめ鯖にあたり七転八倒する目に遭った人がいる。どうも鯖や烏賊に寄生するアニサキスという線虫のような生き物が胃壁に食いつき激痛を与えたらしい。とても辛抱できるような状態ではなかったらしく日赤病院まで駆け込み鉗子で取ってもらったらしい。その話を聞いてから私も鯖の生には注意を払うようになった。実際自分が買ったスルメイカにはアニサキスがいたことがあった。虫の他にも食中毒に繋がるような細菌がいるが鮮度の善し悪しをよく見れば避けられると信じている。アニサキスについては鮮度の良いものほど活性が高いと言うから始末が悪い。以来、鯖と烏賊は生食する場合は一度冷凍することにしている。食味は損なわれるが安心・安全第一である。烏賊に限っては冷凍したものを刺身にしてもそれほど食味は低下しないと思う。烏賊は塩辛も自分で作ることがあるが一旦冷蔵庫内で調味料と共に熟成させたものを冷凍してから食卓に出している。私の知人などは鯖は皮をちゃんと剥いて青じそを添えて食べるといいと言うが、皮を食べないと言うのは当然のことでここには食中毒の原因になる菌が付着していると理解できるが、大葉で魚肉の中のアニサキスが殺せるとは思えない。今日のしめ鯖も一度しめてから冷凍したものである。ビクビクしながら食べるよりも安心して食べられる方が良いに決まっている。椎茸、高野豆腐、錦糸卵、刻み海苔そして畑の野菜が鯖の脂と渾然一体になって口の中で混ざり合い口内調味される。このハーモニーは何とも言えない。
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