2012年7月22日日曜日

クリーンアップ

クリーンアップ(出合い、地域清掃作業)の当日。他の市町ではどのようにしているかわからないが私の町では自治会が主体となり以前から梅雨明けのこの時期実施されてきた。田舎町のコミュニティにおいても全ての住人が自治会に加盟しているわけでもない。私の班のエリアには十数軒の家があるが加盟しているのは七~八軒程度である。にもかかわらず様々な権益を享受されているのだから不合理と言えばそうなのだが、先祖からこの近所に住まっている人々は年に一度のこの奉仕作業を当然のように捉えしきたりに従っている。この他、地区の祭り、盆正の諸行事、ゴミステーション、外灯の管理等目に見えるものがある。班が担当している道は殆ど雑草が生えるような余地は無くなってしまったので小一時間で終わってしまう。他の地区では昼頃までかかったり道具もいろいろ個々で用意しなければならないところもあるが私の班ではむしろ互いのコミュニケーションの取り合う場にもなっており、絶好の情報の共有源にもなっている。参加者は区長さんからお茶とアイスクリームをもらい、お互いにねぎらいの言葉をかけ合って解散となる。
 不思議な事であるが昨日畑仕事の帰りに車を走らせていると至る所で草刈り機のエンジン音がしていた。清掃作業は本日なのでその時にすればいいのだが自分が使用している畑や田圃の近くの道沿いの除草は個々が前日に行っているのである。昔、この町がまだ田舎と言われていた頃自分の使っている道が雑草で鬱蒼としていることは個人の責任、個人の恥という思いがあったのだと思う。田や畑は先祖から連綿と受け継がれてきたこともあるのだと思うが、例え村を挙げての作業であっても前もって個人で出来ることは他人に迷惑のかからない範囲でやっておこうという暗黙のしきたりから発しているのだと思う。近所つき合いは、住まいだけでなく畑も田圃も隣接していれば別の御近所つき合いが始まるのである。堅苦しさもあるかも知れないが間違いなく地域のコミュニケーションは近年低下しつつありこのようなクリーンアップ事業を始め自治会活動がどこまで続くか甚だ気にかかるが、地域の力が未だ残っているこの町の人と人の繋がりは味気ないものになっては困るように思う。

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