カメラの調子が悪くここしばらく写真はアップできないでいる。
23日の土曜日に松阪市民ギター音楽祭という催し物があり午後から藤井敬吾氏のギターコンサートがあった。広垣氏からチケットを分けていただき期待に胸を弾ませながら朝から会場に向かった。午前の部を少し聴かせていただいたが市民のギター音楽に対する関心の深さを実感した。ギター製作家の中出阪蔵氏や松商の活動もあることそして関係者や指導者の熱意が市をあげての音楽祭につながっているのだろう。
幕間にロビーに出ていたら相可高校の食物調理科の幕の内弁当が先着150個の限定で販売されていた。噂はかねがね聞いていたが運良く入手することが出来た。志を持った高校生たちの料理もさることながら指導者の村林先生の熱意によることも大きい。弁当は写真に撮ったのだが後日アップすることにした。肝心の味だが関西風の薄味で食材一つ一つのうま味を感じることが出来た。最近はこれでもかと言うほど濃い味付けで香辛料を必要以上に使った料理が多い中でこの弁当の塩梅は新鮮に感じた。
さて、メインの藤井氏の演奏だが全くよどみがなく非の打ち所がないほど完成度の高いものだった。一言で言えば音楽が必然性をもって流れていると言うことだろうか。耳を澄ませて聴いていると一つ一つの音に神経が行き届き何一つ 唐突な感じのする音はなかった。これほどの研ぎ澄まされた緊張感のある演奏なのだが決して作為的なものは微塵にも感じられないのだ。音楽がこれほど心地よく流れていることにしばし呆然としていた。天上から体前進に音符の心地よいシャワーを浴びたという表現が的確かも知れない。
最後に演奏された「羽衣伝説」は氏の代表曲であるが聴くたびにこの曲に託されたものを改めて感じる。現在、藤井氏の演奏によるCDは流通していないらしいが私はかつて氏から楽譜とCDを手ずから拝受したことがあり大切に持っている。残念ながらこの曲は難しすぎて私には演奏できない。
約二時間強のコンサートであったが、曲と曲の間に軽妙なトークがあったが非常に魅力的で聴衆を引きつけて止まなかった。聴衆と一体化して大きな感動を共有した思いだった。松阪のギターファンの心を鷲づかみにしたことだろうと思った。
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