加藤丈晴氏のコンサートに行って来ました。今回のコンサートは相差の中村氏が「相差ギターを楽しむ会」の活動の一環として企画されたものでした。台風14号の接近で、もしも直撃されたらどうしようと朝から気をもんでいました。幸い紀伊半島のはるか沖合を通過していったのでパールロードを通って相差に行くときは快適そのものでした。
加藤氏は現在、広島市に住まわれていて遠路4時間をかけてこのコンサートのためにかけつけてくれました。前半はタレガそしてメルツの作品を聴かせてくれました。広垣氏の歌をはさみ後半はバッハのチェロ組曲第6番からプレリュード、アルベニス、グラナードスの作品を、そして最後はアストゥリアスで締めくくってくれました。
昼間仕事を持ちながら早朝に練習をこなされているとのことでした。氏が演奏の合間に語られるそれぞれの曲や作曲家の話は奥が深く聞いていてもその造詣の深さにどんどん吸い込まれていくようでした。特に印象に残ったのは音のバランスが素晴らしかったことです。ギターの演奏では時として不自然なギター臭い(?)ものを耳にしますが、加藤氏の演奏は音楽が自然に流れ、奏でられているというものでした。
帰路、クラナードス、アルベニスそしてメルツの曲を、特にメルツについてはもっと聴かねばと思いつつ車を走らせました。
今週末は「志摩ギターを楽しむ会」のコンサートです。Dr.Imotoのブログを読ませてもらっていると、目下J.S.Bachの無伴奏チェロ組曲のプレリュードを多弦ギター用にアレンジされ練習されているようです。若い頃、下宿で良く聴かせていただいたのですが、曲というものは生涯をかけて引き続けていくものだと考えさせられます。私も若かりし頃出会った曲はまるで影法師のように自分と歩み続けてきたように思っています。
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