2010年11月29日月曜日

つくね芋は掘ったけれど

 27日土曜日に楽しみにしていた「つくね芋」の収穫を終えた。今年は夏場の日照と水不足がとても気になっていた。7個のコンテナいっぱいの量で、これは予想外の豊作だった。思い返せば春の植え付けから常にイノシシからの食害に気を揉んでいたが電気柵の効果は絶大で約半年間乗り切ることが出来た。例年掘る時点で何割かは折れてしまうのだが、牛糞を主体とした土壌の改良で飛躍的に改善が図れた。土がフワッとしていたためスコップをテコにして掘ることが少なくなったのだ。ある程度周りの土をほぐしておいて抜きあげることが出来たからである。このことによって無理な横方向の力をかける必要がなくなった。若干ではあるが地下にある芋の状態が見えないため(大きく芋が肥大していた。)スコップで切ってしまったものはあったが、概ね上手く掘り出すことが出来た。土づくりの重要性を実感した収穫であった。
 早速試食をしてみたが、先週掘ったナガイモに比べると粘りも旨味も比較にならなかった。こちらの方が遙かに優れているのだ。「つくね芋」「ナガイモ」「とっくり芋」「やまと芋」「伊勢芋」と栽培してみたが志摩の気候には「つくね芋」が合っている。「伊勢芋」は栽培技術を改善し来年再チャレンジをしてみたい。加えて次回は追肥と害虫の対策を考えてみたい。
 一口に芋掘りと言っても蔓を除去し、ネット(海苔網を使用)と支柱を片づけ、さらに黒マルチを剥がしひと株づつ芋を傷つけないように収穫するのだから時間がかかる。約6時間かけて何とか収穫を終えた。コンテナは20㎏弱入るので、ひいき目に見ても120㎏~140㎏は採れたはずである。運搬する頃には腰にはかなり負担がかかっていたはずだ。
 今回はハプニングがあった。蔓を鎌で刈り取っていたところ、その中に足長バチが隠れていた。それに気づかず素手で掴んでしまった。案の定、左手の拇に激痛が走った。10分くらい痛みに耐えたが、翌日には手首のあたりまで腫れ上がってしまった。手袋をしなかったことが悔やまれると同時に、一匹だけ蔓の間に隠れていたハチの存在に全く注意を嫌わなかったことが我ながら情けなかった。
 子どもの頃、刺されたことはあったが少しハチを甘く見ていたようだ。

2010年11月22日月曜日

レコードを聴く

 土曜日に畑に行き予定していたヤマイモを掘ったので今日は一日中家でくつろいでいた。今回掘った山芋は昨年ネットで購入した種芋を育てたものだった。芋の種類がおぼろげであったのだが長芋ととっくり芋だった。長芋はパイプや波板で育てると良いのだが畑を深く耕しそのまま植え付けて置いた。それほど期待はしていなかったのだが、この芋達は自由奔放に地下で肥大していた。問題は掘るときだった。どうしても作土よりも深く育ったものは先端が折れてしまうものがあった。それよりも深く掘れば良いのだがそれほど気長に掘ることが出来なかった。どっちみち自家消費だから問題はない。このー畝に同時に植え付けて置いたツクネイモは見事なできばえだった。これは人様に差し上げても恥ずかしくはないので早速ほりたてを進呈することにした。個人的にはこの粘りの強い品種が好みであるし、生産性も高くこの地に合っているように思う。菜園のメインはツクネイモなのだが、これは未だ掘らずにいる。
 日曜日はしばらく聴いていなかったバロック音楽のレコードを聴いていた。これは12枚組の全集なのだが、もともと全集というものはこだわりを持って聴いてこなかったように思う。入手するまでは大変期待をするのであるが収録されている全てが好みとは限らないからかと思っている。それまでオーボエの協奏曲はホリガーのものがお気に入りであったが、この全集に収められていたものも捨てがたいと再発見した。アンプも暖まって来たのでショパンを聴いてみた。CDは手軽に聴けるのだが、かつて収集したアナログのレコードも時間のたっぷりとある日曜の午後にはいいものだ。今年は生誕の記念の年なのでショパンはよくとりあげられている。ピアノ協奏曲の2番とバラードの4番をじっくりと聴くことができた。先日NHKの番組でバラードの4番はショパンの傑作でその主題になっているメロディは彼がポーランドを離れてからずうっと暖め続けていたというコメントがあった。聴いていると涙が溢れて来るという話であった。
 私は高校生の頃からバラードの1番はとても好きでいろんな演奏家のものを聴き比べ、回数にしてそれこそ数え切れないほど聴いてきた。ドラマチックでありかつ繊細で感傷的でノスタルジックであり音楽の美しさを凝縮したような1番はいつ聴いても感動を新たにしてくれるが、この4番の素晴らしさも再発見した。

2010年11月21日日曜日

ライ麦を蒔いてみた

 ライ麦の種を取り寄せ育てている。先月の下旬に種を蒔いたがすくすくと育っている。
 ライ麦と言えば小麦が栽培できないような寒い地方の作物で日本ではあまり栽培されてこなかったと思う。以前ライ麦パンを食べたことがあったが主食として食べ続けるのは米飯に慣れている私としては無理があるのだが・・・。アルプスの少女ハイジが食べていたのもこのようなパンだったのかなと思っている。
 何でも作ってみようと言う好奇心から栽培を始めたのであるが、今のところ食べることは考えていない。主たる目的は春に刈り取り敷き藁にしようと考えている。今年の夏は暑いだけでなく日照りのために畑がとても乾燥してしまった。里芋をはじめ夏野菜にはつらい夏であった。藁で畝を覆ってあれば耐えられたかも知れない。
 さて、このライ麦であるが他にそのまま鋤き込めば緑肥にもなるし、前作の余分な肥料は吸収してくれるし線虫の発生も防いでくれるし、寒い北西風も遮ってくれるし、食糧にもなると言う。私にとっては願ってもない有り難い作物なのだ。
 気がかりは、この地方は暖かいことと刈り取るのに労力がいるのではないかと言うことである。

2010年11月8日月曜日

豌豆の植え付け

 コンサートも終え人様のブログを拝見していた。その中でS.Sさんの書き込みを読ませていただいた。谷川原氏の知人でこのようなクラシックギターのコンサートは初めてと言うことだった。ギターの音量に驚かれていたようだ。阿児アリーナのミーティングルームという比較的音の反響が期待される会場であったが、演奏された4名の方々の基本に裏付けられた正確な押弦と弾弦があればこそだと思っている。ジョン ウイリアムスはPAを使用しているが、多くのギタリストは大きなホールでも電気の力は借りていない。それでもホールの後ろまではっきりと音は届く。私も昔イエベスの演奏を大ホールで聴いたことがあるが、ギターが小さなオーケストラであることを感じさせられたことがある。
 
 日曜日の午後からであったが、実豌豆とスナップ豌豆を定植してきた。直接蒔いた方がいいのだが、カラスがいつも種蒔きを見ているので家の庭先でポット蒔きをした。先週、根肥を施してあるのでこのまま順調に育っていくことと期待している。もう少し成長したらネットを張り蔓が絡みついていくようにする予定だ。
 
 せっかくの休みなのでこのまま家に帰れば良かったのだが、紫蘇の枯れ枝を処分したり、小松菜や葉大根の種を蒔いてみた。これ以上地温が下がれば発芽・成長は危ぶまれるが、温暖なこの地では何とかぎりぎり育つことを期待しつつ・・・

2010年11月6日土曜日

第8回コンサートが無事終わりました。


 第八回のコンサートが無事に終わりました。穏やかな土曜日で新規の方々も含めると35人くらいの仲間と感動をともにさせていただきました。
 
 第1ステージは小林さんの演奏で「聖母の御子」「盗賊の唄」「ショーロスNo1」を聴かせていただいた。情緒豊かなベテランの演奏だった。

第2ステージは吉川さんの「コルドバ」だった。難曲だと思うが、一つ一つの和音をバランスよく丁寧に演奏された。氏に後で伺ったところ学生の頃から暖め続けてきた曲ということだった。
参会者の感想に「感動しました。」と言う言葉が聞き取れた。私も最近この曲を聴いていたが、生で聴かせていただき感動を新たにした。生演奏の魅力ですね。

 第3ステージは広垣さんの演奏で「前奏曲No4 ヴィラ ロボス」「人形の夢 バリオス」「花売りの声」「鳥の歌」「ノクターン トローバ」を聴かせていただいた。氏は11/20に300回記念コンサートを控えているが流石に安定した演奏を披露してくださった。バリオスの魅力を改めて感じさせていただいた。

 第4ステージはDr.Imotoの11弦ギターによるバッハの無伴奏チェロ組曲のプレリュード&トークだった。ト長調で、しかも三弦をF♯に調弦して弾かれていたが、意図はよくわかった。
 クラシックギターの演奏会はややもすると堅苦しくなりがちだがDrの軽妙なトーク(漫談のような)は参会者の笑いを誘い会場を和やかな雰囲気に包んでくれた。仕事帰りに高速を使い志摩まで来ていただき、いきなり演奏ですから大変だったと思います。
第5ステージは広垣さんと吉川さんのデュオで広垣さんのアレンジによるものだった。 童歌「かごめ」のアレンジ・・・他だった。

今春のコンサートでは30人くらいの参会で少々心配だったが、新規の方や以前来ていただいた方も参加していただけたのでホッとしている。旧交を温めあったり、口コミで来ていただいたり、あるいは本会発足以来続けて参加していただいている常連の方々に支えられているのだと感謝している。この30人という数はこの会が必要経費を差し引いて運営が可能なボーダーなのです。(苦笑!)
 
次回第9回は時期を半月ほど早めてみたいと考えている。田植えの準備や茶摘みの時期を避けるためだ。何と言っても地域の方々が土曜日の夜に集まれることを優先しなければと思った。(農繁期に時間が取りづらい会員さんもいらっしゃるのですね。)

 余談になるが、コンサートが終わってから4人の奏者がDr.の11弦ギターを入れ替わり立ち替わり試奏していた。第3弦をF♯にチューニングしているので、リュートの曲がいくつか流れてきた。コンサートも良かったがこの試奏もなかなか良かった。奏者の皆さんは研究熱心!!

2010年11月4日木曜日

秋の畑

 昨日は文化の日で体をゆっくりと休めるつもりでした。週の半ばに休日があることは助かりますね。
結論から言えばこの日も畑に出かけ終日汗を流していました。
 台風を前後にまとまった降雨があったので来年の春まではエンジンポンプを使うこともないので、燃料を抜いてキャブに残っている混合油を燃やし尽くしました。これが残ったままだとエンジントラブルのもとになってしまうからです。雨水に頼っている私としては水の調達が避けては通れないのです。
 実豌豆とサヤ豌豆の種は家の方でポットに蒔き育てています。カラスに食べられる心配もなく安心できます。今日は豌豆の畝を作ってきました。根肥として堆肥、ヨウリン、化成肥料、草木灰を入れ定植に備えました。それからライ麦の種蒔きをしてきました。緑肥としても使えますし、私の場合藁として使おうと思い今年初めて栽培することにしました。ビニルのマルチも良いのですが今年のような夏場の暑さや水の蒸発のことを考えると天然の藁の方がいいように思えるからです。また、畑に残った余分な肥料分も吸収してくれるし線虫対策にもなりそうなので一石四鳥以上かと皮算用しています。
 今年は何故か夏以降アブラナ科の野菜が苗の段階で苦戦しています。理由はよく分かりませんが、暑さのせいか連作の障害が出たのかいろいろと考えています。そんな中近所の農家では白菜やブロッコリーが元気に育っています。いまさら種を蒔くわけにはいかないので小松菜や葉大根やニンジン、ネギの栽培に切り替えました。そんな中、大根、空豆、ニンニクは順調に育っているし、春の植え付けから楽しみにしているヤマイモは期待が持てます。
 サツマイモも残していた一列を全て掘り終えました。持って帰ってしまうと殆ど私は食べないのですが幼い頃から入梅のころ芋苗を植え付けるパターンを崩せず、毎年作っています。
 昨日の最後の作業は、ダメもとで残っていた葉もの野菜の種蒔きをしました。11月ですが志摩は比較的温かいので葉大根、シロ菜、カブ、水菜などは正月には柔らかい葉菜として楽しめるのではないかと考えました。

 次回は豌豆の定植と畑の掃除です。

 知人のブログを覗いてみますと、週末の「志摩ギターを楽しむ会」コンサートのためにいろいろと準備をしていただいているようです。練習もさることながら、弦の張り替えと選択には腐心します。新調した弦は目の覚めるようなメリハリのある音が出るし、よく鳴ってくれますが材質の関係でせっかく調弦してもすぐに伸びて緩んでしまいます。安定するまでは数日かかります。プロではありませんのでワンセット2000円近くするものをそんなに頻繁に替えることは出来ません。Dr.Imotoさんも昨日弦を張り替えられたようです。
 志摩ギターを楽しむ会にDrは毎回素敵な演奏とトークで私たちを楽しませてくれていますが、交通費や弦代、謝礼は全く無しで参加してくださっています。強いて言えば私の先輩として個人的に干物を差し上げている程度なのです。たくさんの入院患者さんを抱えながら多忙な中、高速まで使って志摩まで来てもらっているわけですが、申し訳ないやら・・・。正直な気持ち、先輩に会えるだけでも私は大満足しています。

2010年11月1日月曜日

加藤丈晴氏のコンサート


 加藤丈晴氏のコンサートに行って来ました。今回のコンサートは相差の中村氏が「相差ギターを楽しむ会」の活動の一環として企画されたものでした。台風14号の接近で、もしも直撃されたらどうしようと朝から気をもんでいました。幸い紀伊半島のはるか沖合を通過していったのでパールロードを通って相差に行くときは快適そのものでした。
 加藤氏は現在、広島市に住まわれていて遠路4時間をかけてこのコンサートのためにかけつけてくれました。前半はタレガそしてメルツの作品を聴かせてくれました。広垣氏の歌をはさみ後半はバッハのチェロ組曲第6番からプレリュード、アルベニス、グラナードスの作品を、そして最後はアストゥリアスで締めくくってくれました。
 昼間仕事を持ちながら早朝に練習をこなされているとのことでした。氏が演奏の合間に語られるそれぞれの曲や作曲家の話は奥が深く聞いていてもその造詣の深さにどんどん吸い込まれていくようでした。特に印象に残ったのは音のバランスが素晴らしかったことです。ギターの演奏では時として不自然なギター臭い(?)ものを耳にしますが、加藤氏の演奏は音楽が自然に流れ、奏でられているというものでした。
 帰路、クラナードス、アルベニスそしてメルツの曲を、特にメルツについてはもっと聴かねばと思いつつ車を走らせました。
 今週末は「志摩ギターを楽しむ会」のコンサートです。Dr.Imotoのブログを読ませてもらっていると、目下J.S.Bachの無伴奏チェロ組曲のプレリュードを多弦ギター用にアレンジされ練習されているようです。若い頃、下宿で良く聴かせていただいたのですが、曲というものは生涯をかけて引き続けていくものだと考えさせられます。私も若かりし頃出会った曲はまるで影法師のように自分と歩み続けてきたように思っています。