外は相変わらず台風13号の影響で雨が降り続いている。仕事から帰り食事を済ませたら、ついうとうとと眠ってしまった。シャワーを浴び最近手に入れた1978年録音の"The Classical Duo of Montreal"というアナログレコードを聴いてみることにした。カナダのレコードである。フルートはEric Winer ギターはDavis Joachimである。
収録されている曲は①Leonardo Vinciのsonata in Re ,②CarulliのSerenade Op109No1,③MargolaのQuattro Episodi,④OttoJoachimのNight Musicと⑤Intermezziである。輸入盤であるためジャケットは英語とフランス語でかかれている。①②はバロック・古典派③④⑤は現代音楽と言ってもいいであろう。
Vinciはスカルラッティの頃のイタリアの作曲家でオペラ作曲家であったらしい。スカルラッティのアシスタントの指揮者であったことが記されている。Carulliはギターを弾くものであったら何曲かはレパートリーとして取り入れていると思う。彼の作曲した二重奏などはとても楽しめる。難易度の低いものは知人と演奏したこともあるしブリームとジョン、そしてプレスティとラゴヤのデュオは素晴らしい演奏を聴かせてくれている。
Margola(1908年生)はイタリアの作曲家で合わせ物をたくさん残している。これ以外にも四つのソナタを書いている。聴きやすい親しみの持てる曲である。
Joachimの曲はやや難解で武満徹の作品を思い起こす。
ギターとフルートのコンビネーションは以外と多くありレコードやCDで聴くことができる。古くはリュートとリコーダーの曲が数多くあることを考えると納得のいくところである。
随分昔の話になるが、この「ギターを楽しむ会」に飛び入りで参加してくれるかも知れないI氏と故人になってしまったが上杉氏のデュオを定期演奏会に載せたことがあった。キュフナーというドイツの作曲家のセレナードであった。後になってこの会のメインゲストである広垣氏と私でギターの二重奏に直して「伊勢ギター友の会」で演奏させていただく機会があった。
一通りレコードを聴き終えた。ギターとフルートのバランスをよく踏まえた演奏だと思う。伴奏のように聞こえる所もあるがあくまでも両者の楽器は対等であることもこの演奏から聞き取れる。
アナログのレコードを聴くときはCD等と違い、儀式のような準備がいるしソースのメンテナンスも要るので面倒であるが、音に鮮度があるように私は感じている。人間の耳はある程度いい加減なものでMP3とCDの違いなど殆どわからない人が多いようだが、私はレコードに愛着を持っている。ジョン・ウィリアムスがジュリアー二のギター協奏曲を若い頃レコード録音し同じものがCDでも出ている。両方を所有しているがレコードの方が遙かにいい音を聴かせてくれている。前述の鮮度が違うのである。
もしかしたら装置の違いも関係しているかも知れない。レコードは主にサンスイの907シリーズのアンプで楽しんでいるがCDはデッキは今日的なものを使いアンプも607シリーズのもので聴いている。アンプの違いは私の耳でもわかるような気がする。もちろんスピーカーにも左右されるのである程度のところで妥協(経済的にも)しなければならない。
それよりも「志摩ギターを楽しむ会」で生の演奏を聴いた方が、いいに決まっているという結論に達しました。
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