コンサートの打ち合わせを谷川原氏としていたときのことであるが、氏からスピーカーを増設したいという話があった。期限なしだったら作って置くからと返事をしておいたのだが、自分にノルマを課せなければ恐らく無期限になってしまう恐れがあるので早速プランを立てることにした。
今まで音遊びの感覚でYoshii9に似た塩ビ管を使ったものやJSPスタイルのものを作ったことがあっった。何れも小口径のフルレンジユニットでそこそこの音を出すことができた。塩ビ管のものは私の技量ではどうしても管から発する共鳴音を完璧に払拭することが出来ずにいた。またJSPのものは箱が結構大きくなるのでどちらを選ぶのか迷っていた。両者とも一定の成果を実感していたので材料を集める段階になっていてた。
そんな中たまたまFDBRのことを知ることが出来た。設計図も公開されていたし4㍑前後のエンクロージャーで30㎝のウーファーもツィーターも必要が無いということがブログに記されていた。これは試すしかないと思い、チープな材料を寄せ集め実験のつもりで作ってみた。fostexの8㎝フルレンジがあったのでこれを使ってみることにした。FDはダイソーで売ってるものを確保しデットニングは車用のものを使った。木工作業もいい加減な部分もあったが何とか作り上げることが出来た。
ギター音楽も聴くがメインはオーケストラのものが多い。普段は3wayの30㎝のウーファが入っている一人では持ち運びが出来ないスピーカーを使っているのだが別の部屋でも聴いてみたいと思っていた。
まだまだエージングが進んでいないのでバッハのパッサカリアとフーガの音を十分に出すところまでには至っていないが、わずか8㎝のスピーカーでここまで重低音が出るものかと驚かされる。一人でしんみりと音楽を楽しむには十分すぎる程の性能である。また、小口径故に定位感と音の鮮度は体感できる。選んだCDにもよると思うが弓が弦にアタックする音まで聴き取れたような錯覚さえ感じている。fostexのスピーカーをたかが8㎝と今まで侮っていたと反省している。一言で言えば音楽がとても華やいで聞こえてきたのである。まだまだ鳴らし続ければ音はずうっと進化し続けていくような気がしてならない。画像のものは黄色に着色したがもうワンセット同時進行で作った。これは10㎝のユニットを入れグリーンに着色し谷川原氏に使ってもらうことにした。
余談であるがブログでFDBRを公開してくださっている方は塩ビ管でも作られていることを知ったので私も今材料を集め始めている。
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